(5)獅子舞
飛騨の各神社で奉仕される獅子舞には、金蔵獅子・振獅子(男獅子)・伊勢神楽の獅子(女獅子)の3種類があります。この内、一之宮水無神社でに伝わる獅子舞は、振獅子(男獅子)と伊勢神楽の獅子(女獅子)です。
◇金蔵獅子
魔物の獅子が金蔵に倒されるという所作。専ら北陸地方で行われ、特に白川のものが有名。吉城郡全部と、大野郡の川上郷の一部と荘川・白川に多い。
◇振獅子
四脚並びに頭部をすばやく操り、活躍する。勇壮で実にめでたい魔避の獅子ともいえる。大野郡の大部分と益田群北部にかけて奉仕されている。飛騨における最も古い獅子舞の姿ではないかといわれる。
◇伊勢獅子
幕末に伝わったものではないかと考えられている。明治の頃には三河流といわれている。姿がやさしく、芝居の流行につれて江戸中期以降に飛騨に伝わったとされる。昔、農村の若い者の間で熱中し、毎年行われてきた。余興としては大変面白い。